「自分を許し、嫌いな人に近づく」
この動画では、ユング心理学における「ペルソナ」「シャドー」「投影」という3つの概念を解説し、これらを理解することで、より生きやすくなることを目指しています。
「ペルソナ」「シャドー」「投影」という3つの概念
ユング心理学入門 [ 河合隼雄 ]ペルソナとは、社会生活に適応するために、特定の場面で「良い」と判断して演じる仮面のような振る舞いのことで幼少期からの経験を通して、褒められたり、叱られたりする中で、「こう振る舞うのが良い」と学習して作られます。家族、友人、職場など、状況に応じて異なるペルソナを使い分けますがペルソナは社会生活を送る上で必要なもので、悪いものではありません。
- 社会的役割の具現化:
ペルソナは、私たちが社会の中で役割を果たすために必要となる「仮面」であり、単なる演技ではなく、社会的な期待に応えようとする自然な反応です。 - 適応戦略:
ペルソナは、自己防衛のメカニズムとしても機能します。例えば、攻撃的な人が、穏やかなペルソナをまとうことで、周囲からの反発を避けようとする場合があります。 - 自己同一性の源泉:
ペルソナは、私たち自身の自己同一性(アイデンティティ)を形成する上で、重要な役割を果たします。私たちは、自分が演じる役割を通して、「自分とは何か」を認識します。 - 柔軟性:
健康的なペルソナは、状況や相手に応じて柔軟に変化します。特定のペルソナに固執すると、社会生活に支障をきたす場合があります。 - 注意点:
ペルソナに過度に同一化してしまうと、本当の自分を見失ってしまう可能性があります。
シャドーとは、ペルソナとは反対に、「良くない」と判断して抑え込んでいる感情、思考、行動、言葉遣いのことでありペルソナが「OK」を出している部分に対して、シャドーは「ダメ」と判断した部分。普段は表に出さないようにしている、無意識に抑圧された自己の一面で影のように隠れているため、普段は意識しにくい。
- 未発達な側面:
シャドーは、私たちが意識的に否定したり、抑圧したりした、自己の未発達な側面を表します。それは、私たちの「暗い」部分ではなく、未開拓で可能性を秘めた側面とも言えます。 - エネルギーの源:
シャドーは、抑圧されたエネルギーの源泉です。シャドーを認識し、統合することで、創造性や情熱などのエネルギーを有効活用することができます。 - 両価性:
シャドーは、否定的な側面だけではありません。例えば、攻撃性を抑圧している人は、内に秘めた強さを持っている可能性があります。 - 投影の根源:
私たちが他人に嫌悪感を抱くとき、それは多くの場合、自分自身のシャドーを投影しているからです。 - 統合の必要性:
健康的な心理状態を保つためには、シャドーを無視したり、否定したりするのではなく、意識的に受け入れ、統合する必要があります。
投影とは、自分が抑圧しているシャドーの部分を、他人に見てしまう現象のことです。自分が嫌っている部分を他人がやっていると、強く反応してしまい、イライラしたり、批判的になったりします。「人は鏡」という言葉は、他人に嫌悪感を抱くとき、実は自分のシャドーが映し出されていることを意味し投影は、自分自身のシャドーを理解するきっかけとなる。
- 無意識的なメカニズム:
投影は、私たちが無意識のうちに行う心理的なメカニズムです。 - 自己認識の歪み:
投影は、自己認識を歪ませる原因となります。私たちは、自分の嫌な部分を他人に見てしまうため、客観的に自分自身を評価することが難しくなります。 - 人間関係のトラブル:
投影は、人間関係のトラブルを引き起こす原因にもなります。例えば、自分が嫉妬深い人は、相手も自分に嫉妬していると思い込むことがあります。 - 成長の機会:
投影は、自己理解を深めるための重要な機会となります。他人に嫌悪感を抱くときは、「なぜ自分は、そのように感じるのか?」と自問自答することで、自分のシャドーに気づくことができます。 - 相互理解の重要性:
投影のメカニズムを理解することで、相手の行動をより客観的に見ることができ、相互理解を深めることができます。
問題点
- ペルソナやシャドーが強くなりすぎると、生きづらさを感じシャドーを抑圧しすぎると、感情を否定し、自己嫌悪に陥ることがある。抑圧された感情が爆発したり、無関心になることもある。
- 不安定な環境で育つと、適切なペルソナを構築するのが難しくなり常に人の顔色を伺い、気楽に生きることができなくなる。
改善策
- 自己受容:
自分を許すとは、単に「何でもOK」とするのではなく、自分の良い面も悪い面も、すべてを受け入れるという意味です。- 「〜してはいけない」というルールをリストアップし、本当に必要かどうかを検証する。
- 少しずつ、自分を許していく。
- 「人間だから、そういうこともある」と受け入れる。
- 嫌いな人に近づく、対話:
嫌いな人に近づくことは、必ずしも仲良くなることを意味しません。大切なのは、相手と対話を通して、自分の内面を理解することです- 嫌いな人は、自分のシャドーを映し出している存在と理解する。
- あえて近づき、なぜ自分が嫌だと感じるのかを理解する。
- 相手の話を聞くことで、新しい視点や納得を得られることがある。
- 理解することで、相手を許せるようになり、自分自身も楽になる。
日常生活の中で、自分の感情や行動を観察する習慣を持つことが重要です。特に、他人に強く反応してしまう場合は、注意して自分の内面を探ってみましょう。これらの改善策は、一気に実践するのではなく、少しずつ段階的に取り組むことが大切です。
まとめ
・ペルソナ、シャドー、投影は、私たちの心理を理解する上で重要な概念。
・これらのバランスが崩れると、生きづらさを感じてしまう。
・自分を許し、嫌いな人に近づくことで、バランスを取り戻すことができる。
・自分の内面を理解し、受け入れることで、より自分らしい人生を送ることができる。

